気になるバイクをピックアップ!vol.11
こんにちは。カイザーベルクびわ湖 支配人の岸です。
今日は話題のスズキの新型車をご紹介します!
【スズキ・GSX-S1000F ABS/レッドバロン枚方のお客様】
こちらのバイクはスズキが先日発売したスーパースポーツGSX-R1000のエンジンを搭載した話題のスポーツツアラー!
今回採用されたエンジンは歴代GSX-R1000の中でもロングストローク設計のK5(2005)~K8(2008)型に搭載されていた名エンジン。
他社のスーパースポーツはパワーを求めて、高出力を求めてショートストローク化を進める中、スズキは独自の路線でロングストローク化で扱いやすい出力特性を武器にSB選手権・鈴鹿8耐・JSBなどで成果を上げたエンジンで、それをストリート向けの低中速型にリファインされて搭載されています。
※ショートストロークとロングストロークの違い…簡単にいうとストローク比というのはシリンダーを円柱に見立てた時の内径と高さの比のことで一般的にショートストローク(シリンダー内径の方がピストンが動く距離よりも大きい)はピストンが大きくなりコンパクトな燃焼室が出来ないので表面積が大きくなり冷却損失が大きくなるので熱効率が悪く、低速での燃費が悪くなる一方1回転あたりのピストンの動く距離が短いので高回転が可能となり高馬力と反応の良いスロットルレスポンスを得られるスポーツ向けのエンジン特性になる。
またロングストローク(シリンダー内径の方がピストンが動く距離よりも小さい)はコンパクトな燃焼室にしやすく冷却損失が小さいので燃費も良く、ピストンが小さく軽いことからピストンスピードが高くクランクシャフトを回す力が大きいことから低回転域でのトルクが大きく扱いやすいエンジン特性になる。
そしてシリンダーブロックをコンパクトに設計できるのでショートストロークエンジンに比べるとエンジンを小さく出来るメリットもある。
ビックネイキッド系のエンジンとは違い、スーパースポーツのエンジンを採用しているので専用設計のフレームと相まってワンクラス下の車格に見えます。
スイングアームは見覚えのある形だなぁ、とみていると、なんとGSX-Rのものが採用されていました。
前から見てみるとこのような感じで...
ひと昔前の1000㏄クラスのツアラーを知っている人間からすると考えられないようなコンパクトさ!
そして後ろから見るとこのような感じでタンデムシートはデザインを優先しているのか流行のシャープで小さいものになっている為、ツアラーの面影はなく、まるでスーパースポーツのよう。
そして上部から見るとGSX-Sの特徴でもあるレンサル社製のファットバーハンドルと絞られたシート...
ハンドルはネイキッドモデルに比べると低く、少し前傾ポジション。
またシート高は810㎜あるそうですがフレームもコンパクトなのとシートカウルもでっぱりがないので非常に足付きは良さそうでした。
次に足回りですが、KYBのΦ43㎜の倒立フォークとアルミ鋳造6本スポークホイールに組み合わされているブレーキは、GSX-R1000L4(2014)型と同様にブレンボのΦ32㎜の対向4ポット モノブロックキャリパーとΦ31㎜のディスク...とても贅沢!
もちろんABSも搭載されており、こちらはBOSCH製の高性能ABSでホイール1回転で速度を50回モニタリングするというもの。
そしてリアサスは伸び/圧減衰調整付きの63㎜ストロークのリンク式のモノショックが奢られ…
マフラーはイコライザーパイプを装備し排気パルスを利用した低中速域の出力UPを目的とした4-2-1システムでエキゾーストパイプにはSET(スズキエキゾーストチューニング)と呼ばれる排気圧力波を制御するサーボ制御のバタフライバルブ付きでエンジン下部には大型のエキゾーストチャンバーがあることでサイレンサー部はすごくコンパクトな仕上がりになっていました。
デザインは「野獣が持つしなやかな体つきをスタイリング」を表現したというカウルにはコンパクトながら立ち気味のスクリーンがついていておりウィンドプロテクション対策もばっちり!
コンパクトなアッパーカウルにはスピードメーター・タコメーター・ギアポジション・ODO・燃料計・水温計・時計が見やすく配置されたLCDメーターが採用されており、
ハンドルにはMODEスイッチがあり、S-DMS(スズキドライブモードセレクター)があるんだ...と思いきやこれはトラクションコントロールのスイッチ。
3段階に効き具合を調整できる3モードトラクションコントロールシステムが採用されており感度レベルでスポーツ走行・街中・雨天走行などの走るシチュエーションに合わせて変更できるもの。(OFFも可能)
スポーツツアラーということもあってスーパースポーツとは違うアプローチでエンジンの出力制御をしています。
※S-DMS・・・GSX-R1000に採用されている走行状態に応じて3種類のドライブモードが選択できるシステムで街中・サーキット・ワィンディングロード・雨天走行などの走るシチュエーションによってパワー特性を変更可能なシステム。
ちなみに今回取材させて頂いた車両はハンドルの右側に12V電源とETCアンテナをとても綺麗に取りつけられていました♪
同色なので違和感なくまとまってますね。
みなさんも参考にしてみては如何でしょうか?
そしていつものお約束の「気になるヘッドライト・テールライト」のお時間です(笑)
2眼でシャープな顔つきのGSX-S1000Fですがロービーム時は左側の1灯のみ、ハイビームで2灯点灯という、とてもレーシーな仕様!
またヘッドライトの下は左右にLEDのポジションランプで、夜見るとかなり特徴的な点灯ですぐに車種が判りそうですね♪
テールランプはスモール時は丸が4灯、三角が2灯ですが...
ブレーキ時には上記ランプの輝度が上がると同時に無点灯だった部分の下部が3灯点灯するという仕様で、4枚目の写真のように小型のテールレンズですが、すごく視認性の高いものになっていました。
そして気になるスペックはというと…
車両重量:214㎏
最高出力:145PS/10000rpm
最高トルク:10.7kgf・m/9500rpm
燃料タンク容量:17L
メーカー希望小売価格:1,166,400円(税抜1,080,000)
軽くて(ちなみに私の乗っているVFR800Fは242㎏)速くてこの装備で価格もリーズナブル!
これでスズキはメガツアラーの「ハヤブサ」・オールラウンドツアラーの「GSF1250F」・スポーツツアラーの「GSX-S1000F]とラインナップが充実しましたね。
今回のGSX-S1000Fはスポーツ寄りの味付けで街中・ワインディング・高速巡航をそつなくこなせるバランスの良いスポーツツアラーだと感じました。
気になられたお客様はぜひお近くのレッドバロンで確認してみて下さいね。
今回はここまで!次回もお楽しみに。