気になるバイクをピックアップ!vol.19【1/2】
こんにちは。カイザーベルクびわ湖 支配人の岸です。
今日は先日H2に乗って来られたお客様が、またまたH2に乗って遊びに来て下さいましたのでご紹介します!
先日は発売されたばかりのH2でご来場くださり、その次はネタになるだろうとSRV850でのご来場。
いつも楽しいバイクでご来場されるので、今回は何に乗って遊びに来てくださるのか楽しみにしていたところ…現れたのは、なんとマッハⅢ750のH2!
思わず「こんなんまで持ったはったんですか!」と京都弁丸出しの素で突っ込んでしまいました(笑)
ということで今回はビンテージと呼んでも差し支えないであろう初代H2をご紹介します♪
【カワサキ・750SSマッハⅢ H2/レッドバロン桑名のお客様】
まずはマッハを語るには500SSでしょうか?そしてマッハ伝説。
①低速はまったく無い②3速までウィリーする③曲らない④止まらない⑤煙幕マシーン(笑)
と言う人が多いと思います。
以前私が500SSマッハⅢ(H1)に乗った感覚から言うと半分が正解と言ったところでしょうか…
まず①の低速が全くないというのは半分正解で、500SSの場合は恐ろしくパワーバンドが狭いのでその通りなのですが、この750SSは排気量がある関係で500SSほどピーキーな設定ではないのでこの部分は当てはまりません。
また②の3速までウィリーするというのはマシンの特性を知っているか否かで判断が別れますので、こちらも半分正解。
この3気筒エンジンは中央のシリンダーの冷却に問題があり、エンジンを前輪から大きく離すことで冷却問題を解決したために前後重量比43:57という後荷重のバイクになっており、パワーバンドに入れて立ち上がるとウィリーし易いバイクなのです。
そして③曲がらない・④止まらないに関しては【2/2】でお話するとして…⑤煙幕マシーンに関しては異論無しです(笑)
私が乗った時はどうだったかって?
こんなに語ってしまいましたが白煙吹かせながら激しい加速でしっかり3速まで浮かせ…
「うわぁ~っ!勘弁してぇ~」
慌ててブレーキを掛けるも...
「止まらな~い!」
と予備知識なく乗ったのでエキサイティングな走りについて行けず、バイク降りた第一声は「怖っ」です(笑)
と余談はさておき、このようなマッハの名前に恥じない加速力とワイルドな走りが世界のライダーを虜にしてマッハ伝説が始まった訳です。
マッハシリーズは1966年のA1サムライ(当施設のミニミュージアムに展示中です)やA7の成功を受けて2スト3気筒エンジンを積んだZAPPER(強烈な攻撃者の意)を作るため絶対的な高い加速性能を持つバイクを作ろうと「N100計画」で誕生したのが500SSマッハⅢ(H1)で人気を博するも、この後に登場するホンダCB750に対向すべくボアとストロークを拡大して750ccで登場させたのが74PS(国内モデルは71PS)を誇る最強のマッハ「750SSマッハⅣH2(名前はマッハⅢですが輸出仕様ではⅣが正しい名前になります)」が誕生しました。
それでは早速車両を見ていきましょう!まずは右側から…
今回乗って来て頂いたのは国内モデルの750SSマッハⅢ H2。
まずはひと目で国内モデルと輸出仕様の見分けるポイントとしては…
①ヘッドランプ横のリフレクターがオレンジ(輸出仕様は赤)
②1枚目の写真でご紹介したエンブレムが立体ロゴ(輸出仕様は数字で750のステッカー)
③シートベルト有り(輸出仕様は無し)
となります。
また3気筒ということもあり右側には2本のチャンバーにキックペダル。
キック時はキックペダルとステップが干渉するのでステップを畳んでからキック始動をする形になります。
左側には1本のチャンバーという左右非対称な外観。
Fタイヤは19インチ、Rタイヤは18インチが採用されていて現代の17インチタイヤを見慣れていると少し大きいかな?という印象を受けます。
今回乗って来て頂いたのは滅多に見られない、とても綺麗なオリジナル状態のH2!
このエアクリーナーから3つのキャブレターに繋がるこの感じはマッハ独特のもので2サイクルの250㏄シリンダーが3つにキャブレターが3つで750ccというこの構成なんですから走らない訳ありませんよね。
500SSマッハⅢでも恐ろしい加速をするのに更にその上を行く最上級マシンなのですから…
フレームにはタンク容量に燃費と混合比のシールが!
この表記で行くなら満タンで150kmに1回くらいは給油。
やはり排気量の関係か燃費は少し悪いようですね。
と、今回はさわりだけ…次回はもう少し詳しく見ていきますのでお楽しみに!