カイザーベルク びわ湖 BLOG

気になるバイクをピックアップ!【番外編】前編 ~新名神・鈴鹿PA~

こんにちは。カイザーベルクびわ湖 支配人の岸です。
今日は久々の気になるバイクをピックアップ!【番外編】お送りします!
 
今回やって来たのは、先日(3/17)延伸された新名神に新しくできた鈴鹿パーキングエリア「PIT SUZUKA」!
 
こちらのパーキングエリアは西日本のモータースポーツ聖地「鈴鹿」にできた今話題のスポットです。
 
鈴鹿8時間耐久ロードレースをPRするためのイベント開催に併せて、過去参戦8耐マシーンが来ると聞きつけ、カイザーベルクびわ湖から新名神に入り到着!
 
入口では「N」というモニュメントがお出迎え♪
 
きっと名古屋側ということですね。
 

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さっそく中に入ると壁面にはGPレーサーのツナギがたくさん!
 
ノリックのツナギから八代さんのツナギまで…実際に使用されていたものでダメージもあり、なかなか普段では見られない貴重な展示を楽しみ…
 
今日の目的である8耐マシンの展示スペースへ!
 

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展示車両の1台目はコチラ!
 
 
【オキ・ホンダ・レーシングチーム RVF750(1992)】
 
こちらのRVFは私の世代には胸熱な8耐マシン!
 
1992年の鈴鹿8耐でワイン・ガードナーとダリル・ビーテーィーのペアを組み優勝したときもの。
 
前年からの連覇で自身4度目の鈴鹿8耐優勝を果たしたガードナーは、この年限りでロードレース引退を決意。ガードナー最後のマシンでもあります。
 
ガードナーはこの年のWGP開幕戦で新型NSR500を手に入れワールドチャンピオンを目指すも、鈴鹿GPで転倒し負傷。チャンピオン争いから脱落します。
 
その後第7戦のドイツGPで復帰、第10戦フランスGPでは2位を獲得しますが、鈴鹿入りする際に「今年が最後の鈴鹿8耐になるだろう」と宣言。
 
世界一長いと言われるスプリントレースを予選5位でスタートします!
 
レース終盤、ガス欠を心配したガードナーが予定外のピットインをしている間にTEAM HRC RVF750の伊藤/辻本ペアに詰め寄られるも、伊藤はチェッカーまで残り僅かというところで転倒。ガードナーは満身創痍で走り切り、優勝…
 
という、当時を知るライダーからは神・8耐男と呼ばれるガードナー様の伝説のバイクなんです!←ただのファンです(笑)
 

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V型エンジンを搭載しているのですが上から見てもスマート!
 
軽量化が図られたというマシンだけあってカウルなども薄いのが判ります。
 
ちなみに私のVFR800F(2014)は243kgで105PSなのですがこちらは145kgで150PSオーバー…
 
27年前のワークスレーサーでも現代の市販車とこれだけ違うんですよ。
 

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HRCが、ガードナーにとって最後となる鈴鹿8耐を優勝に導くべく、WGPでの愛機NSR500からの乗り換えをスムーズにするためハンドリングをNSR500に近付けるようにセッティング!
 
エンジンのインジェクション化は見送られキャブ仕様となっています。
 
レーサーですから、上部にはクイックチャージャーという燃料補給用の穴が2つ。
 
そしてこの展示車両を上面から撮影してガソリンコックを見つけました。
 
90年の8耐でRVF750(90)は、カードナーがHRCの予想をはるかに超えたハイペースで走行したことで燃費計算が狂いガス欠!
 
ところが90モデルのRVFは簡素化設計でコックがなく再スタート出来ずリタイアとなります。この手痛いミスから、翌年91年モデルのRVFはリザーバータンク設置による側面のコックとフィラーキャップ側にガソリン容量確認用ののぞき窓が設置されました。
 
92年モデルは更に扱いやすいようにタンク上部にガソリンコックが移設されています(上部写真の下の穴に見えるのはのぞき窓)
 
ガードナー様のステッカーが貼られたスクリーン付きのフロントカウルには、上部に設けられた外気導入用の穴からタンク前部にあるインダクションボックスを経由してキャブレターまで導かれるようになっています。
 
当時は片目潰してゼッケンプレートをつけるのが流行ってましたね(笑)
 

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バイクの細部をよく見てみると実際に走ったバイクだけあって、シートのキズやカウルの割れ・現物合わせで取り付けたことが判る穴や・メンテナンス用と思われるコネクターなど見ることが出来ました。
 

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耐久レースのマシンということだけあって前後タイヤの交換がスムーズに交換できるように設計されていたり、足回りやブレーキパーツなども当時の最先端パーツが奢られており、コクピット周りは現代のバイクと違い液晶画面などではなくアナログなコクピットでとってもシンプル。
 
そして8耐は日が落ちても走るので強力な光を放つであろうライトが組み込まれていました。
 

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このような感じで私と同世代は盛り上がること間違い無し!
 
このあとRC30ベースからスプリントレースと化した8耐を改造範囲の狭いスーパーバイクへとレギュレーションが変わりホモロゲーションモデルのRC45(限定500台)ベースとなりホンダの快進撃が始まるのですが、それはまた次の機会に…
 
次回はもう1台の8耐マシンの紹介と鈴鹿パーキングエリアのご紹介をしますので、お楽しみに。
 
 
 
【観光情報】
 
場所: 鈴鹿市山本町
 
当施設からの距離 / 時間: 60km / 約80分
 
料金: 新名神土山ICより片道600円(鈴鹿PAはスマートIC併設ですのでUターンできます)
 
※一般道からも利用可能(大型駐車場完備)

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