STAY HOME TOWN ~バイクをメンテナンスしよう!③~
こんにちは。カイザーベルクびわ湖 支配人の岸です。
今日は「バイクをメンテナンスしよう!」の最終回をお届けします。
ようやく全国的に緊急事態宣言が解除されましたね。
当施設の湖畔の風景を見ていると「早くロングツーリングに出かけたい」という衝動に駆られますが、6/19までは県境を越える移動は自粛の要請が出ているので「STAY HOME TOWN」を頑張りましょう!
ということで、今日は前回からの続きです。
前回はチェーンのたわみのお話をしましたが、たわみの確認が終わったら清掃と注油です。
一般的にチェーン清掃や給油は500km~1,000Kmと言われていますが、雨の中をたくさん走ったり、ダートを走ったりした場合はこの限りではありません。
チェーンオイルが切れていたり、汚れ(土ぼこり)やサビなどがあるとチェーンが伸びやすくなったりチェーンやスプロケットの寿命が短くなります。
どれだけバイクが綺麗でも,エンジンが絶好調だったとしても、最後に動力を伝達するチェーンは気持ち良くライディングするためには非常に重要なパーツです。
チェーンメンテナンスは道具が揃っており、慣れればだいたい5分くらいで終わります。
まず、用意するものは
①チェーンオイルスプレー(ルーブ)
②チェーンクリーナー
※画像の商品は当施設の売店で販売している商品です。両方買っても2,500円弱ですので、この機会に揃えてみては如何でしょう?
③固めのナイロンブラシ(もしくはチェーンブラシなどの専用品)
※画像の商品は当施設の売店で販売している、三方向を掃除できる専用品です
④ウエス(ボロ布)
⑤汚れを受けるトレーもしくは新聞紙(任意)
それではレッツトライ!
①バイクのセンタースタンド(メンテナンススタンド)を立てて後輪を浮かせる
※サイドスタンドしかない機種の場合は後輪を転がす市販品のローラーを準備するか、チェーンが一周するように前進させながら作業します
②水で大まかな汚れを落とす(強い水流でブラッシングしながらチェーン全周を洗う)
③チェーンクリーナーを吹きかけ、ナイロンブラシなどで優しく磨く
※この時に汚れが下に落ちるので、トレーもしくは新聞紙を下に置いておくと駐車場を汚さずに済みます
④チェーンクリーナーの成分が残らないようにしっかり水ですすぐ
※ここできっちり流せていないと、チェーンオイルがしっかりとチェーンに塗れません
⑤水気をしっかりウエスで拭き取って、チェーンオイルをまんべんなく注油する
※プレート間,ローラー,チェーン表面にまんべんなく注油して下さい
⑥余分なチェーンオイルをウエスで優しく拭き取る
そしてチェーンメンテナンスの際にスプロケットの状態も確認しましょう。
スプロケットとは、エンジン側と後輪側についているギザギザの歯車のことを指します。
エンジン・ミッションを通じて発生した回転する力を、チェーンを通じて後輪に伝える役割がある重要なパーツ。
当然、長く使えば摩耗して交換が必要になります。
歯の先は新品状態だと富士山のような形ですが、摩耗が進むと歯の先っぽがとんがり 山(高さ)が低くなります。
チェーンメンテナンスがちゃんとできている場合で機種によっても変わりますが、約30,000kmが限界寿命といったところです。
一般的には安全を考えると目安として15,000kmくらいで交換するのが良いでしょう。
もちろんメンテナンスを怠っている場合は更に寿命が短くなります。
もしも長く交換していない・スプロケットの歯に異常がある場合は、お近くのレッドバロンで交換してくださいね。
最後はタイヤのチェック!
タイヤはエンジンの力を路面に伝える大事なパーツです。
タイヤでまず大事なのは、溝の深さがあるか?
タイヤの側面に△のマークがある場所があります。
これはスリップサインと呼ばれる溝の限界を知らせる点検ポイント。
溝の中に段差が作られており、摩耗限界になると溝が一直線になるようになっています。
もしスリップラインが出ていればタイヤ交換のサインです。
溝があったとしても、タイヤはゴム製品ですので年々硬化によるグリップ力の低下やオゾンクラックなどの劣化があります。
メーカーにより異なりますが、タイヤの経年劣化による寿命は3~5年が目安です。
あとはタイヤの全周に異物(小石・釘)などが刺さってないか、また大きなヒビ割れがないかの確認。
そしてツーリングへ行かれる前に最寄のレッドバロンで窒素ガスを規定の空気圧に調整してタイヤチェック完了です。
長い間 乗っていなかった場合はタイヤの接地面が硬化していますので、広い駐車場などを利用して8の字を行ない、少しづつ半径を小さくしてタイヤの接地面をひと皮剥いておくとスリップダウンのトラブルを防げます。
※今のバイク乗り界隈では端までひと皮剥けていない場所のことをアマリングというそうですが、端まで剥くのではなく通常の使用範囲内を軽く剥く程度で大丈夫です。
※クロスカブ8の字皮むきシーン(オフ乗り)
最後に運行前点検で各種灯火類の点灯チェック,油脂類・冷却水の量,オイル漏れがないか確認をしてください。
これでご自身でできるマシンのメンテナンスは終わりです。
メンテナンスの課程でマシントラブルが見つかった場合は、ご利用のレッドバロンにご相談ください。
それと、操作をするライダーのメンテナンスも必要です。
しばらくバイクに乗れていなかったということもあり「速度に対する感覚」「交通の流れを読む力」の低下や、「身体が動かないことによる反応の遅れ」「操縦感覚のズレ」もあると思います。
乗り始めは県内の走り慣れた道を使って近場から。
そして、いつも以上にスピードは抑え目にしてゆっくりと感覚を戻し、3密を避け、第2波が規模の大きいものにならないように、まずはお住まい府県内のショートツーリングから始めましょうね。
ザックリとした説明になりましたが、3回に渡ってお届けした「バイクをメンテナンスしよう!」は如何でしたか?
参考にしてみてくださいね。
みなさんとまたお会いできる日を楽しみにしています。
今回はここまで!次回もお楽しみに。