水位低下で幻の道が出現!「奥の洲」探検ショートツーリング(グルメ探訪 第73回)
こんにちは。カイザーベルクびわ湖 支配人の岸です。
今回はめったに見ることができない「幻の道」として地元の方に知られている道が水位低下で出現しているとのことでしたのでツーリングに行ってきました。
ブログ執筆時点(1/12)の琵琶湖水位は-78㎝。琵琶湖は淀川水系琵琶湖という区分で色々な川から入った水は瀬田川を通じて京都・大阪に流れます。
瀬田川の起点にあたる瀬田洗堰で水位管理がされており、秋になると台風に備えて水位を-20㎝に調整し急な水位の上昇に備えているのですが、今年は皆さんもニュース等でご存じの通り秋以降は降水量が少なく渇水となっています。
ちなみに1㎝水位が低下すると琵琶湖では約68憶Lの水が減ります。
また最近話題の映画で滋賀県人の常套句「琵琶湖の水止めたろか!」が話題になっていますが、増えても大変なんです。
最近ですと2018年の豪雨の際は+78㎝と一気に98㎝も水位が上がった影響で港が水没したり用水路が溢れたりと様々な被害がでました。
ちなみに水位を下げるには瀬田洗堰を全開放流しても1㎝水位を下げるのに6時間もかかるのですから判断を誤ると色々大変です。
琵琶湖の水位はこのような管理で保たれています。
現在、当施設の湖畔でも水辺が後退し普段見えない石が顔を覗かせている状況となっています。
ということで1/11の定休日に長浜にある「幻の道」を目的地にツーリングに出かけることにしました。
ルートはさざなみ街道を北上するだけなので途中にある「あのベンチ」に立寄り。1/2に訪れた時よりも更に水辺が後退していました。
この日の風はほぼ無風で外気温は8~9℃とツーリング日和♪
この時期に吹く冷たい比良おろしに凍えることなく順調に北上。
さざなみ街道を北上し湖北に差し掛かった時、急に冷たい風が...
原因は正面に見えるあの山。
そう湖北には伊吹おろしが吹くのです(汗)
体感温度がグッと下がったので一度停車して防寒対策。
マルチバラクラバを被り、ホットスパッツをズボンに巻き付け、更に北上しやって来たのは彦根市松原にある「あの桟橋」。
お客様からの情報で桟橋の下に水が無いことは知っていましたが、8号線の橋から見えた景色にビックリ!
その景色がこちら...
砂浜が出現してるし、人が歩いとる...(汗)
また手前は琵琶湖からの波が来ないので、池のようになっていて空がリフレクションするなんとも不思議な風景になっています。
いつもお世話になっている桟橋に行くと桟橋には水がなくスロープから簡単に下に降りられるような状態で普通の砂浜になっていました。
本来ここは船やジェットスキーを陸揚げする場所なのですが、このような状態だとマリンスポーツを楽しまれる方は遊べないでしょうね。
滋賀住みます支配人になって9年目になりますが、こんな風景は見たことがなく、この状態だとしばらくは「あの桟橋」は楽しめそうにないのが残念ですね。
このあとはさざなみ街道を20km北上して目的地の「奥の洲」に到着!
※駐車場は湖北町海老江駐車場にナビ設定してください
場所は「道の駅 湖北みずどりステーション」の2km南になります。
「奥の洲」は沖合200mに浮かぶ洲(無人島)で普段は天然記念物のヒシクイや野鳥の生息地で普段は船でしか行けない場所です。
私は望遠カメラでのコハクチョウ・ヒシクイ・カモの観察撮影以外では奥の洲を知らず、当然上陸したこともありません。
どこから幻の道に行くのかというと漁港の北側の水門の横に湖畔に繋がる階段がありますのでそちらに進むと雑木林の湿地帯がありますので琵琶湖側に向かいます。
雑木林を抜けると港が見える砂州の道が現れます。
先ほど訪れた「あの桟橋」同様に水位が下がり港が利用できなくなっています。
そして正面に見える景色がこちら...
日本のモンサンミッシェルともニュースでは言われているようですが、私的にはカイザーベルク三河・寺部海岸の近くにある干潮時に潮が引き、前島に渡れる東幡豆の「トンボロ現象」のように見えます。
あちらは油断していると帰れなくなる危険性がありますが、こちらは渇水による水位低下で現れた道ですので現段階では安心して「奥の洲」に徒歩で渡ることができます。
ということで無事に「奥の洲」に上陸!
湖畔にはマキビシのような鋭利なトゲをもつ水草の種・白鳥の羽毛・貝などが散乱している自然の風景が広がり、普段は誰も来ない無人島だということが良くわかります。
ただ最近のニュースにより見物客が押し寄せたことで地面が踏み固められ、一部は獣道のような通路になっていました。
地元の方にお伺いすると時計回りで島を見学できるとのこと。
※反対側は倒木で道が塞がれているため
以前の台風被害の影響でしょうか、根ごとひっくり返っている巨木や苔むした古木など手付かずの自然を楽しめます。
枝の下をくぐったり根っこを避けたりと、冒険しているような感じ。
人がいると警戒心の強い鳥は近づいてきませんが、島内や普段は野鳥センター前から見える浮島で野鳥をたくさん見ることができました。
そして木の枝をくぐり「奥の洲」の最西端に到達!
こちらからは「竹生島」を間近に見ることができました。
今年こそは滋賀県に来てから行けていない「竹生島」にも上陸したいですね。
徒歩で「奥の洲」の最西端までなら30分ぐらいでしょうか。
私は風景や野鳥の写真を撮りながら散策していたので1時間近く滞在し「奥の洲」を楽しんできました。
皆さまが行かれる際の注意事項をまとめましたのでご確認ください。
【注意事項】
①駐車場は20台は駐車できますが看板が小さいので見落とさないように注意
②公衆トイレ・コンビニ等は近くにありませんので事前に済ませておきましょう
③北西の強い風が吹きますので寒い!上下の防寒対策は必須です
④ぬかるんでいるところがあり長靴や汚れてもよい靴を持参することを推奨
⑤今後、琵琶湖の水位が上がった場合は上陸したが帰れなくなる可能性・渡れない場合がありますので、事前に琵琶湖の水位情報や天候情報には十分注意してください
⑥奥の洲周辺の豊かな自然環境を守るため「遠くから眺める」「植物を踏まない」「水鳥に近づかない・大声を出して脅かさない」など一人一人が節度ある行動をしましょう
「奥の洲」を楽しんだあとは身体がかなり冷えましたので暖かいご飯を食べるべく「道の駅 湖北みずどりステーション」へ。
こちらの道の駅では以前から目をつけていた みずどり名物「小鮎の天ぷら」「小鮎と湖北米の天丼」「山椒と湖北米の豚丼」なんかがありましたが...
暖かいご飯を食べたいということで今回はご当地ラーメンの「コハクチョウラーメン大盛り おにぎりセット(1,350円)」を注文!
届いたラーメンはコハクチョウの名の通りスープは白。
味はまろやかな鶏白湯スープ・麺はもちもちの中太麺で具材はゆずペーストが乗った白髪ねぎ・なると・メンマ・チャーシュー・小梅がトッピングされていました。
まろやかな鶏白湯が美味しいのはもちろん、ゆずの苦味・小梅の酸味など味変を楽しめる、とっても美味しいラーメン♡
セットのおにぎりは湖北米の特徴である程よい粘りとまろやかな甘味を感じられるふわふわの手作りでパリパリの海苔が巻かれており中は梅味で旨い。
また塩味と唐辛子が効いたお漬物がついており、これで200円プラスなら安い!
ラーメンで身体が温まったところで帰路につき17時に帰宅。
このような感じで冬場の4時間半100kmのショートツーリングを楽しんできました。
ツーリングプランの参考にしてください。
【観光情報】
●あのベンチ
場所:彦根市石寺町1101
当施設からの距離 / 時間:15Km / 20分
時間:24時間
●あの桟橋
場所:彦根市松原町付近
当施設からの距離 / 時間:25Km / 35分
●奥の洲
場所:長浜市湖北町
当施設からの距離 / 時間:45Km / 60分
●道の駅 湖北みずどりステーション
場所:彦根市湖北町今西1731-1
当施設からの距離 / 時間:15Km / 20分
時間:9:00~18:00