気になるバイクをピックアップ! スズキ・GSX-S1000GT(2022年式)前篇
みなさんこんにちは。カイザーベルク御宿・月の沙漠支配人の脇阪です。
今回は、話題のニューマシンや往年の名車を紹介する「気になるバイクをピックアップ!」のコーナーをお送りします。
今回ご紹介するのは、今年デビューしたばかりのスズキのスポーツツアラー「GSX-S1000GT」です。
「全回転域で十分なハイパワー」「ほどほど軽量」「極端に高価でない」「街乗りも高速も楽ちん」「ツーリングからスポーツ走行まで幅広く対応」と五拍子そろったこのマシンは、同じような出自を持つカワサキの「ニンジャ1000SX」と共に多くのライダーに親しまれています。
ことGSX-S1000GTにおいては、去年の暮れにビッグマイナーチェンジを施された同じスズキのストリートファイター系ネイキッド「GSX-S1000」と共通の車体とエンジンを有するバイクで、このGSX-S1000GTも先代の「GSX-S1000F」から名前と形を大きく変えて新たに登場しました。
各バイク雑誌でも多数記事が取り上げられるなど話題沸騰のGSX-S1000GTですが、今回本物を前にして写真を撮って取材する機会に恵まれましたので、当コーナーでご紹介差し上げようと思います。
今回も前・後篇の2部構成でお送りします。
ちなみに今回取材にお借りしたのは、東京都のレッドバロン立川をご利用のお客様が購入されたものです。
どうもありがとうございます!
前篇では主に外観について触れていきます。
まずは前面からです。
先代にあたるGSX-S1000Fは、なだらかな曲面を組み合わせて作られた独特のデザインを持ち、大きな2眼ヘッドライトが特徴的でしたが、GSX-S1000GTは一変してビシッと決められた直線的なデザインに改められ、ヘッドライトも上部の細いポジションライトとその下に小さなメインヘッドライトを設けたデザインになりました。
技術がさらに進み、ヘッドライトもハロゲン球ではなくLEDで構成できるようになった為のものですね。
ヘッドライトはロービームは上の写真の向かって右側のみ点灯で、ハイビームにすると向かって左側も点灯するというレーサーレプリカバイク然としたものになっています。
また、ミラーもS1000Fではベース車のS1000同様ハンドルマウントだったものが、S1000GTではフルカウルスポーツツアラーとしては一般的なカウルマウントに改められています。
カウルマウントのミラーは自分の肩が映る面積が減って後方がより見やすくなるというメリットもあったりします。
続いては右サイドです。
車体とエンジンは元となったネイキッドの現行GSX-S1000と同じで、直線的な形状のアルミツインスパーフレームとトラス形状のシートフレームが特徴的です。
ただ、タンデム使用やオプションのパニアケース装着のことも考慮しているためS1000に比べてS1000GTのテールカウルは大きく作られております。
タンデムシートの座面も広く、また、パニアケース装着用のマウントスペースも設けられております(パニアケース装着には別途パーツが必要)。
なお、燃料タンクの容量ですが19リッターとそこそこの容量となっております(S1000も同様)。
続いては左サイドです。
フロント周りがかなり尖っているように見えるのがS1000GTのデザイン上の特徴でもあります。
ハンドルはこの手のツアラーによくありがちなクリップオンタイプ(セパレートハンドル)ではなく、ベース車GSX-S1000と同じバーハンドルです。
そのため、ライディングポジションはやはりツアラーにありがちな前傾姿勢を強いるものではなく、上半身が起きるタイプのネイキッド然としたアップライトなポジションです。
高速走行時に肩に受ける風は若干増えますが、ストップアンドゴーの多いシチュエーションでも手首と腰への負担が少ないのがメリットです。
続きましては後方からです。
大型のタンデムライダー用グラブバーがこのバイクのキャラクターを物語っています。
また、灯火類はヘッドライトだけでなくウインカー,ナンバー灯も含めて全てLEDです。
昨今の大型バイクのトレンドにちなんだものですが、LEDは「省電力」「長寿命」「高輝度」といったメリットがあり、最初から付いているに越したことはありません。
ホイールは前後17インチで、デザインは先代にあたるS1000Fと同じです。
タイヤサイズはフロント120/70ZR17・190/50ZR17です。
最後に、フロントカウルの写真です。
前述の通りヘッドライトが小型のLEDのものになったということもあり、顔が小さくなったようにも見えます。
また、スクリーンですが、GSX-S1000GTは高さ1段階のみのボルト固定となっております。
スクリーンが完全固定になるのはライバルともいえるニンジャ1000SX(工具不要で4段階変更可能)に一歩譲る所ですが、その代わりといっては何ですが純正オプションでハイスクリーンが用意されているので高さが欲しい方はそちらを利用されるとよろしいでしょう。
ちなみに今回撮影した車両が装着しているのはハイスクリーンです。
今回は「気になるバイクをピックアップ!」2022年式スズキGSX-S1000GTの前篇をお送りしました。
次回はメカニズム的な部分に迫る「後篇」をお送りします。
お楽しみに!