【11月27日】さらば懐かしの急行形気動車! いすみ鉄道キハ28ラストラン【定期運行終了】
みなさんこんにちは。カイザーベルク御宿・月の沙漠支配人の脇阪です。
今回は、外房エリアのいすみ市と大多喜町を走る「いすみ鉄道」に関しての話題をお伝えします。
さてさて皆さん、突然ですが「鉄道の旅」は好きでしょうか。
私はそこそこ好きです。
運転しなくていいし、特急での長旅だったらホームの売店や車内販売で売られているおいしいものを食べながら車窓に流れゆく風景を無心で眺めるのも楽しいものです。
それはさておき、外房エリアにはいすみ市と大多喜町を駆け抜ける「いすみ鉄道」という路線があります。
全線非電化で単線という、いかにものどかな田舎を駆け抜ける鉄道ですが、それ故に車窓から覗く景色が良く、地域の人々の移動手段としてだけでなく外房の自然を堪能しに来た観光客をもてなす重要な存在として重用されています。
いすみ鉄道は黄色い車体の気動車(ディーゼルエンジンで走る旅客/貨物車)でよく知られています。
そんないすみ鉄道が最近話題に挙がることがありました。
いすみ鉄道が擁している気動車の1つで形式が「キハ28」というものがありますが、それが今月の27日に定期運航を終了するとのことだったのです。
キハ28は「キハ58」と同じ車体を持つ、国鉄時代に作られた急行型の気動車です。
ライトオレンジ(いわゆる肌色)っぽいカラーの中央に赤いラインが入った気動車、といえば思い出す方も多いかもしれません。
作られたのは何と1960年代!
大量に作られて全国の国鉄路線に配備されて1980年代まで活躍し、その後は徐々に電化が進んで走る範囲が広がった電車に取って代わられたりして数を減らし、国鉄からJRになった後定期運航を終えたキハ58系の車体は団体用貸し切り列車に改装されたり他の鉄道会社に譲られたりあるいは解体されたりしていきました。
そうやって他の鉄道会社に譲られたりしても次々と老朽化等の理由でキハ58系は数を減らして絶滅寸前となっていきましたが、そんなキハ58系の中でも最後まで定期運行を続けていた最後の個体、それがいすみ鉄道が擁する「キハ28 2346」と呼ばれる車体です。
なかなかエモい話だと思いませんか?
今回はそんないすみ鉄道のキハ28を見にいすみ鉄道の大多喜駅まで行ってきました。
大多喜駅はいすみ鉄道の駅の中でも大きめの駅舎が特徴で、気動車の車庫もあります。
いすみ鉄道のキハ28はキハ52と連結され、土日祝日の主に午前中から昼過ぎくらいまで急行として走っています。
ちなみに写真に写っているのは「キハ52 125」という車体で、こちらも実は1965年製造という年季の入った代物です。
余談ですがキハ52はキハ20形気動車という車両の流れを汲んでおり、急行型のキハ58に対し普通車のキハ20という違いがあります。
こちら(→)が件のいすみ鉄道のキハ28 2346です。
といっても車体保護のためか、キハ28の部分のみ車庫に突っ込まれている状態です。
塗装のヤレ具合が車両の年季を物語っています。
そもそもいまだに走っていること自体がもはやすごいレベルの車両ですからね。
ちなみにいすみ鉄道では以前、このキハ28を食堂車(レストラン列車)にして運用していたそうです。
外房の自然の風景を楽しみながら豪華なお食事が楽しめたそうです。
余談ですが定期運行を続けるのが厳しくなった理由の1つに、車両の維持というのがあります。
前述の通りキハ58系気動車は1960年代に作られたものですが、エンジンに至っては何と(基本構造は、ですが)戦前の1930年代!に作られたものだったりします(同型エンジンは1950年代から使われ始めています)。
ちなみに積んでいるエンジンは排気量16980㏄の直列8気筒ディーゼルエンジンという、われわれバイク乗りからは想像もつかないサイズのものを積んでおります。
さらに補足するとキハ58はこのエンジンを2機、キハ28は1機積んでいます。
いすみ鉄道のキハ28はそのエンジンで走っているのですが、壊れてももうさすがに部品もなく(部品を作るのも大変)維持していくにも結構な費用が掛かるというのが実情です。
そのためいすみ鉄道では現在、定期運航をやめたキハ28を保存、そしてCGの3Dデータとして残す計画を立てているそうです。
ご興味がある方は「いすみ鉄道」公式ホームページをチェック!
前述の「レストラン列車」の様子なども載せられていますので、ぜひ見てみてください。
さて、いすみ鉄道大多喜駅の近くには「大多喜町観光協会」さんの建物があります。
ここでは大多喜町の観光情報やパンフレット、そしておみやげを手に入れることができます。
大多喜駅付近、または大多喜城(ここから近い)にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
そして私はここでこんなおみやげを手に入れました。
その名も「キハカレー」です。
今回のブログのテーマにぴったりの、タイムリーなアイテムです。
中にはキハ28・キハ52同様昭和の味わいを求めたレトルトカレーが入っているとのことです。
また、箱裏にはいすみ鉄道で運行しているキハ28/52の車両個体に関しての情報が記述されています。
大多喜町にお越しの際に、おみやげとしておひとついかがでしょう。
今回は、走っている姿をもうじき見られなくなるいすみ鉄道のキハ28気動車に関しての話題をお送りしました。
バイク好きは他の乗り物も好きだと思って今回話題に取り上げた次第です。
このいすみ鉄道のキハ28が、昔はたくさんあった急行型気動車キハ58系の最後の生き残りでそれももうじき終わりということで全国の鉄道・乗り物ファンからも俄然注目を集めています。
定期運行とはいえ走っている時間は限られているので偶然見かけることができたらラッキー⁉
写真に収めたい方も乗ってみたいという方もこの機会をぜひお見逃しなく!